弁護士費用、いったいいくらが適切?

弁護士の報酬はたいてい手付金と成功報酬で行われています。これは法律事務所も同じです。手付金は通常その事件を処理するのに入る実費用を中心に算定されて、成功報酬は、当該事件の成功から依頼人が得られる経済的利得を基準に算定されます。 このような弁護士報酬の構造はかなり歴史が深く、欧米においても、普遍的に採用されています。ところが、つくづく考えてみると、このような算定が、果たして合理的なのか?という疑問わく時があります。とくに、成功報酬に関してです。

弁護士や法律事務所の立場では、成功報酬があれば裁判にさらに熱心に取り組むことができるからだと説明します。確かにそうです。成功報酬がある事件とない事件は弁護士や法律事務所の立場から見れば確実に違うだろうと思います。弁護士も人間で、こうした人間の本性に基づいた合併して説明します。 ところで、依頼人の立場で見る時には少し悔しい面があります。弁護士や法律事務所が、手付金を受けて通常の注意義務を尽くして裁判に臨むことはしたが、成功報酬契約と期待しただけの裁判に、さらに懸命に努力しなくて失敗したら、どうなるのでしょうか。

依頼人の裁判が成功に終わったら依頼人も、弁護士や法律事務所も成功報酬を受けからお互いにウィン-ウィンのはずが、裁判が失敗に終われば依頼人だけが、奈落の底に落ちます。 成功の甘い実は共有するが、苦い失敗の入った杯は、依頼人一人で飲みほすということです。成功報酬契約ということが弁護士や法律事務所の立場では受け取ったら本当にいいが、たとえ受けとれなくても“ゼロ”です。依頼人が奈落に落ちることに比べると弁護士や法律事務所のリスクはノーリスクと見ることもできないのです。

成功報酬が裁判の成功を誘引する“特段の保守”と認識されておらず、単純に報酬をたくさん受けるための措置と認識したら、依頼人の立場では本当に非合理的で不公正な保守提案としか見ようがないはずです。 より大きな問題は、勝てるかも知れない事件で弁護士や法律事務所の不注意や過失で負けた時です。弁護士や法律事務所の不注意/過失を立証することができる場合はとても難しいです。の依頼人は奈落に墜落するのに弁護士や法律事務所は何の損害を受けません。 企業がローファームに事件を依頼する場合にもそうです。特にローファームは個人弁護士とは違って、手付金を時間当たりの報酬で要求するところが多いです。

そんな場合法律事務所に対するサービスの対価としては十分です。ところで成功報酬契約をした場合、企業の立場では企業の死活がかかった事件であるため、ローファームが全力投球することを期待して、ローファームの立場でも通常はそんな期待に応えるしようとするが、他のもっと重要な事件が急に起きて神経をたくさん使うことができなくなる場合があります。こんなになってもローファームの立場では何のリスクがありません。手付金は問題なく受けるから心配することなく、仕事が間違っても成功報酬を放棄すればOKだからです。 もちろん成功報酬契約をして適当に働いて失敗する弁護士や法律事務所なら究極的には市場で否定的評価を受け、淘汰されるでしょう。

私が考えするのは、そのような全体的で抽象的な公平の問題ではなく、具体的な当該事件でローファームと依頼人が負担するリスクの公平性問題です。現在の成功報酬契約にはこのようにリスクの分配がされておらず、依頼人の方がより大きなリスクを負担して保守契約をすることが現実というのです。